~終了しました~
九州ブロック主催:
『竹取物語』~青竹の灰吹き・蓋置の作り方~』
清浄な青竹を自ら切り出し、一会のお茶会のために灰吹きや蓋置を準備してみたいと思いませんか?
・竹林の中でどの竹を選ぶか
・まっすぐに美しく切るには
・そもそも、どんな道具で切ればよいか・・・
今度のお茶会で、すぐに使える知識と技術を知ることができる60分です。
講師:大石 務(佐世保青年部/有限会社大石紅花園 専務)
日時:令和6年6月22日(土)14:00〜15:00
■■■大石講師への質問■■■
Q1:青竹を切った後は、捨てるしかない?もしくは、捨てないで済むようにどんな処理をすれば良いの?
A:濡れたクッキングペーパー等で包み、ジップロック袋に入れて冷蔵庫若しくは冷凍庫で保存すれば暫くは大丈夫です
Q2:竹を切り出す最適な時期を教えて下さい。また切り出した竹を長持させるにはどうしたらよいでしょうか?
A:二木竹八という言葉が造園屋にはありまして、剪定時期の適期の目安です。樹は2月竹は八月が良いという言葉です。これは旧暦なので、9、10,11月くらいまでに切るのが良いかと思います。竹の成長が始まる3,4,5,6月くらいが一番柔らかくなり腐りやすいので不適です。ただこれは花入れなどを作る時の白竹にする場合の竹切の時期です。灰吹き、蓋置の場合はそこまで気にしなくていいかなと思います。
Q3:・竹を切る際に、皮が剥がれないようにするコツ
・青さを保つ方法
・油抜きをする理由を教えて下さい。
A:竹用ノコギリを使う。皮がはがれないようにするには回しながら竹を切るようにする。切れるノコギリで力を入れないように真っ直ぐ切ることを心がけ、最後はゆっくりと切るようにすれば改善すると思います。
そのほかは、輪ゴムを巻いて輪ゴムに沿って切る。2人作業で一人がのこぎりで切り、一人が竹を持ってゆっくり回しながら支えてくれるとうまくいきやすいです。などでしょうか。お勧めは2人作業です。
油抜きは白竹にするときに行います。
Q4:結界を作る時に紐でくくるときに鍵で止めてからくくると動かないと聞きました。竹は空洞で見えないように、どこにどうやって釘を打つのか教えていただきたいです
A:好みではありますが、私はあまり竹に穴をあけるのが好きではないので。しゅろ縄結束するときの工夫である程度はしっかりなります。穴をあけるときには必ず下穴錐で穴をあけてからビス止めにするといいかと思います。又は番線で止めてもみました。どちらもしゅろ縄の結束位置で隠します。竹や木で釘(くさび)を作って、止めたりもします。
Q5:女性の力でも簡単にできる方法
切った後の保管方法
何日前なら切っても大丈夫そうですか
季節によって何か変えてることはありますか
A:切断面から色が薄く変色していく。ので切断面の保護が肝心。 灰吹き・蓋置については季節によって腐れやすかったりします。 12月から7月くらいまでは腐りやすいので、新竹ではなく古竹を選んでいます。8月から11月までは比較的状態が良いので、新竹を選んでいます。青竹の花入れなどは、8月から11月に切った古竹を使用しています。(保存などを考えない使い捨ての場合は新竹でもよいと思います)
Q6:竹藪の管理はどんな大変さがありますか?
A:やぶ蚊の発生しないようにできるだけ水たまりができないように管理する。 切りすぎてしまうと新竹が細くなってしまう。 切断面を平らに切っておかないと躓いたときなどに竹が刺さる。 見通しを良くする。 電牧柵などイノシシ対策が必要。
Q7:花入(一重切、尺八)によって、上下が違うのはなぜですか
A:勉強させてもらってありがたい。ネットで調べましたところ、尺八形の定義が一尺足らず(26.2cm)の逆竹をもって切られ、花窓がなく、後方に釘穴を開けたもので、一節を残しています。
和楽器の「尺八」は文字通り一尺八寸(約54.5cm)の長さがあることからその名がありますが、この銘は一休和尚の楽器尺八の頌の故事によると利休が答えているそうです。らしいです。「原色茶道大辞典」によると、竹の上部で作った花入が「尺八」、下部で作った花入が「園城寺」、中程で作った花入が「夜長」とか。とありますので、調べてみます。
Q8:今回使用していたのはどの種類の竹でしょうか?
A:今回切断した竹は呉竹の2年生です。地域によっても竹の種類は変わってきますので、直径が5cm程度あれば使用できます。一応使用できる竹の種類は、孟宗竹、呉竹、破竹、亀甲竹等あります。 大体背が高くなる竹です。
Q9:大変貴重な機会をいただきありがとうございました。
平行に切ることができなかった場合、新たに改めて切るとのことでしたが、断面をヤスリなどで調整し使用することは可能でしょうか。
A:(ベルトサンダーで、竹を真っ直ぐに固定した状態で軽く削ったりすると大丈夫かもしれません)私自身は、断面をやすり等で調整するのは結構難しいと考えていまして、微調整でしたら小刀等ですることもありますが、接地面が凸凹だと、座りが悪くなりますので。それならば切りなおした方が早いと考えてしまいます。
Q10:売り物や茶席で拝見する蓋置は、切断面が研がれてあるものが多いように思いますが、研ぐのは必須ではないでしょうか?また、もし研ぐとしたら、道具には砥石や手ヤスリやグラインダーなどあるかと思いますが、オススメの器具があればお聞きしたいです。最後に、ノコギリの切れ味が悪くなってきたときに、研ぎ直し(目立て?)はどのようにしていますか?たくさん質問してしまいましたがよろしくお願いいたします。
A:切断面を研がないのは私の好みのようなものでして、青竹は引き切が一番格好いいと思っているからだけです。研ぐ(磨く)でもいいと思います。また、青竹と白竹は、対応が異なります。理由は、白竹は乾燥している状態だからです。もし、研ぐ場合の道具という事ですが、小刀、または目の細かい紙やすりをベルトサンダーで。でしょうか。目の粗いものだと切断面が汚くなってしまします。ノコギリの目立ては、最近のものは出来ません。交換を前提に作られているからです。ノコギリを長持ちさせるには、竹切ノコギリならば竹以外は切らないこと、使い終わったら、刃に付いているノコ屑を洗い落とし、さび止めスプレーをして、ケースに入れて保管することだと思います。
Q11:蓋置の時インパクト太さと磨く時のタワシの種類か名前が聞き逃してしまいました。
たまにビニールが被ってる時ありますが、サランラップなどでもいいですか?キッチンペーパーのほうがやはりいいですか?お教え下さると嬉しいです。
A:下穴錐を使うようにすると、好みの大きさまで穴を広げられます。サイズは4mm、5mmのものを私は使っています。
たわしは真鍮製のものがお勧めです。布巾はマイクロファイバーのものを私は使っています。そのほか、「激落ちくん」も汚れが落ちやすいです。すぐに駄目になってしまいますが。また、保管する際は切断面が乾かないようにすることが大切ですので、サランラップでもいいと思います。
Q12:竹の汚れの落とし方 身近なモノで他にありませんか?
A:塩や籾殻等も聞いたことがあるのですが いまいち上手く出来なくて 笹や、ワラとも聞いたことがありますが、私は試したことはありません。あと、よく売られているものは「激落ちくん」です。直ぐにボロボロになってしまいますが。
Q13:竹を洗う時に、二種類のタワシやブラシを使用されていましたが、真鍮の物と聞こえたのですが、合っていますでしょうか。
A:真鍮製のものが柔らかく竹の表面を傷つけにくいので私は使用しています。
Q14:結界を作る時の竹のサイズを教えていただきたいです。
A:結界の時のサイズ規定は長さが90cmを目安に(畳の長さです。)私は基本的には両サイド節切りにしています。(形や模様によっては、敢えて残すときもありますので切り方は自由で良いと思います)径は無いように思います。ただその時の茶席に沿ったものでないといけないと思います。大き過ぎたりすると他のお道具が良く見えなかったりしますし、逆に小さいと貧相に見えます。 私は、ただ、さりげなく目立たないように、他のお道具をひきたたせるようにを念頭に結界は作っています。自己主張したい場合は、席中ではなく席外、通路であったり、外露地などに使用しています。それと、足に用いる竹は本体の竹より小さくした方が見栄えが良い思います。
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北海道・関東第三・九州ブロック共同開催:
トークセッション「茶花の楽しみかた~北海道には竹がないって本当!?~」
茶席の床を飾り、茶道において季節の移ろいを表現する重要な役割のある「茶花」。地域によって、開花時期や品種など違いがあるのをご存じでしょうか?お茶会にベストな状態で咲かせるための苦労話や工夫、想い出に残る花の取り合わせや茶会エピソード、育て方など…
気候の異なる3地域の先輩方をお招きし、写真も交えて楽しくわかりやすくお話いただきます♪ぜひあなたの住んでいる地域との違いを比べてみてください!
講師:高玉美穂氏(第27期全国委員会総括幹事/釧路青年部卒業)
小市真由美氏(第27期全国委員会副委員長/川崎青年部卒業)
白石英司氏(第27期全国代表者会議副議長/佐世保青年部卒業)
日時:令和6年 5月31日(金)20:00〜21:00
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佐賀青年部主催:
『これで安心!茶席のコーディネート』
「さあ、お茶会に行くぞ♪」でもこれでいいのかな??お茶会に来ていく着物で迷った経験の一度や二度、どなたも経験があるのではないでしょうか?そんな聞くに聞けないあれやこれやを青年部の講師になら気軽に聞けちゃう!みんなで茶席コーディネートをマスターしましょう。
講師:中山 雅士 (絹乃屋 若旦那)
日時:令和6年 5月12日(日)20:30〜21:30
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九州ブロック主催:
『京焼の歴史と作家が茶室で見る陶器の見どころ』
パッと華やかな印象の京焼。お茶
講師:
日時:令和6
Q1:茶の湯を嗜む茶碗作家として、青年茶人に伝えたいことはありますか?
A:自分の好きな道具を見つけてください、そしてその道具を中心にいろいろな道具具組をしてみるのも楽しいかもしれません。
Q2:廣田先生が他者の京焼作品を見て、これは素晴らしいと思ったお茶碗はどういう部分や技術を見て思いますか?(お尻の上がりかた以外でお願いします)
A:重さや立姿はもちろんですが、絵の余白や筆使いをよくみます、窯物になると所属している職人で同じデザインでも上手い、下手も出るのでよく見ます。
Q3:釉薬はおよそ何種類くらいあるのでしょうか?また、絵の具のように何種類か混ぜて新しい色を作って使うこともあるのでしょうか。
A:今うちの工場にある釉薬で常時使っているもので約15種類ほどあります。ただ種類だけになると無限に近いかも知れません。釉薬を絵具の様に混ぜることはできないので、都度新し釉薬を作ります。ちなみに釉薬の95%はガラス分です、特殊な釉薬を除けば残りの5%に何を入れるかで色がきまります。
Q4:いろいろな形のお茶碗を作られていると思いますが、先に茶碗の形が決まって、絵柄が決まるのか、絵柄を決めて茶碗の形を決めるのか、または時々で違うのでしょうか。
A:どちらの場合もあります、ただ生地ありきの話しなので、生地に対して絵柄を決めるパターンが多いいです。また茶碗の雰囲気や色によって決まります。
Q5:どういう経緯で最初は仏師を志したのでしょうか? これから挑戦したい技法みたいなものはありますか?
A:中学生頃テレビで見た奈良、飛鳥時代の仏像の特集を見ていいなぁと思い、高校の時には皆さんが進学を考えるのと同じように物つくりの道にとおもうようになりました。窯変天目や油滴天目は昔から好きなので、環境が整えば挑戦してみたいです。
Q6:トンボやヘラなどの職人さんの道具について質問します。 ヘラなどは、角度や長さ、厚みなどはご自身の経験から作り上げるものかと想像しますが、「これだ!」と思える道具が出来上がるまで、どれくらい試行錯誤があったのでしょうか。師匠やお仲間に聞いたりするものでしょうか。
A:基本的に師匠、親方に教えてもらう事はありません、実際一度もないです。若いころは何度も、何度も削り微調整しながらヘラ作っていました、今は二回程で完成します、経験ですね。
Q7:京焼の茶碗にカビや匂いがついてしまった時には、煮沸するのが1番良いですか?
A:これに関しては、はっきりとした回答できないですが、なるべく高温で煮沸する方法も一つの手段です、砂糖を入れると沸点が少し上がるので良いように思います。
Q8:創作へのインスピレーションは、どこから得てるのだろかと、思いました。
A:まず作品を作るうえである程度型みたいなものが自分の中に存在します、あとは自然を見たり、先達の作品を見たり、感性を磨くようにしています。
Q9:陶器の茶道具ですが。何年も使わずにしまってあると、ひび割れや水漏れの原因になるのでしょうか。
A:ひび割れや、水漏れの原因にはなりませんが、絵の部分が酸化したり、ラスタ―化したりすることはあります。また貫入が入る事もあります。